音楽

音楽のことをついでに.

オレは基本的に速くて激しい曲が好き.と言ってもメタルとかじゃない.メロディが良くないと無理.日本だとハイスタ,ハワイアン,ニコチン,海外だとノーエフ,ランシド,オフスプ,シッコ.グリーンデイはあんまり好きじゃない.でもゴイステが好きだったりもする.

こいつらとは系統が違うけどブランキー井上陽水,バックドロップボム,それからビートルズも好きだ.

例えばランシドが好きだっていうと,「オレも」みたいな人がいる.そういう人に,ゴイステも好きだっていうと,「えぇぇぇ」みたいな感じになるわけですが.

もっと言えばXとかグレイとか,ディルアングレイとか,マリリンマンソンも好きだし,ギター弾き始めたきっかけはルナシーだし,ランシド好きでルナシーも好きみたいな奴は,軽蔑される風潮があるんです.そういう奴らが決まって言うのは,「日本のバンドは云々」みたいな話で,大して日本のバンドに詳しくないのに,海外のバンドを聞いているという優越感か何なのか知らないけど,そういった上の立場から見てるわけです.

確かに,オレは浜崎が歌姫だとは思わないし,高校生みたいなバンドがたくさんいることも事実だと思うけど,日本のバンドにもすごいやつらはたくさんいる.Xは,音楽としては完全なメタルで,誰がやってもあれだけ売れるようなバンドにはできない.ひとえにヨシキの作曲センスがすごすぎると思う.ディルアングレイはデビューから大分経つのに相変わらずというか,むしろだんだんグロッキーなバンドになってて,よくレコ倫が許可したな,というような歌詞で,結構いいメロディを歌ってたりする.ディルに関しては,あのオカルトちっくなリフセンスもすごいと思う.ルナシーは,2つのギターが完全にリンクしたような曲があったり,ベースなんかはありえない天才だと思うし(I for youのAメロと,gravityのイントロはすごすぎ),アップテンポの曲は微妙だと思うけど,ミドルテンポの曲の良さではずば抜けてると思う(こういうところは結構海外のベテランバンドにも言える).

今挙げたバンドは全部,いわゆるビジュアル系で,その見た目からオカルト的な信者がいることも事実だろうけど,そんなん抜きに音楽性とかメロディとか歌詞だけを見ると,すごい才能があると思うわけです.ディルの歌詞なんかは,曲にもよるけど,すごい日本語の綺麗な歌詞とかがあって,その辺のカス作詞家の比じゃない.かと言って,見た目からして生理的に受け付けないってのも分かります.それはオレもある.

「音楽は目じゃなくて耳で聞くもんだ」っていう人がいますが,そういうセリフを聞くときは大概,顔がかっこよかったり可愛かったりして売れてる人や,ビジュアル系のバンドを否定しようとしてるときです.ってことは逆なんですよね.「音楽は見た目じゃない」っていうなら,どうしてそのことをビジュアル系バンドを否定するために使うんでしょうか.見た目が重要じゃないなら,彼らの音楽を聴くべきでしょう.見た目にこだわってないから良いバンドなわけじゃないし,見た目にこだわってるからダメなバンドなわけじゃないです.良いバンドは良い曲を書くバンドです.曲を聞いて歌詞を読んで評価すべきでしょう.彼らはただ単に,「音楽は見た目じゃない」といういかにも正論らしい正論を振りかざして,ロクに曲も聞かずに否定してるだけなんです.

だいたい,音楽,というかアーティストには見た目も肝心です.間違いなく.どんなにも歌が上手くても,信じられない不細工だったら,誰も聞きたくないでしょう.それにジャケットを作るのに高い金かけてデザイナー雇うでしょう.見た目がどうでもいいならディスクをダンボールみたいな箱に入れて歌詞も紙に入れて売ればいいでしょう.実際そうやっても売れる人は売れると思います.

でも音楽やってる人ってのはアーティストなんですよ.感性が豊かで,多くの場合,強いこだわりを持っています.だからジャケットのデザインまで,普通は自らを含めて行うはずです.そこに彼ららしさがすごく滲み出るんです.私はそれらも他のこともまるごと含んで好きになります.例えばどんなに良い曲を書いてても,子供を虐待しているような人の音楽は好きになれるはずがありません.