勝手に引用

週刊的K-GamiGami!!(仮): 富士後その3、鈴鹿との違いより。元は2ch

鈴鹿でオフィシャルを20年以上やっている者です。この書き込み内容は、まぎれもない事実です。


2006年F1で、金土は来場できず、決勝レースだけを観戦においでになられた女性のお客さまがプログラムを買い逃してしまわれました。
鈴鹿で最後のF1になるかもと、えらい勢いで日曜の午前中に売り切れた)
     
決勝レースが終わり、お帰りになる他のお客様のなかに、余分にプログラムをお持ちの方がいれば譲ってもらおうと思われたお客様は、出口に向かう人波に向けて、「プログラムお譲りください」と書いた段ボールを掲げ、譲ってくれる方が現れるのを待っておられました。

ちょうどその場を、決勝レースの役務を終えて東のパドック方向に戻ろうと、コース上を歩いて通りかかったオフィシャルが観客席でプログラムを求めて、段ボールを掲げておられるお客様に気づきました。

このオフィシャルも女性だったのですが、お客様にお声をかけ、プログラムを買いそびれた由を知ると「(役務で使ってしまってあまり綺麗ではない)私のプログラムで良ければどうぞ」と、お譲りしたそうです。

お客さまは「鈴鹿のオフィシャルの人は、なんて観客を大切にしてくれるのだろう」と感動され、この事の顛末を鈴鹿のホームページに、感謝の言葉とともに書き込まれました。


私が申しあげたいのは、この後のことです。


このお客様のホームページへの書き込みを見つけた鈴鹿の方が「オフィシャルの人でプログラムを買えなかったお客様に、自分のプログラムを譲ってさしあげた人がいてお客様が喜ばれて、ホームページに感謝のお気持ちを書き込んでくださってるぞ」。そして「このオフィシャルの人、手元にプログラムが残ってないだろうから、サーキットのなかを探して、もう一度プログラムを渡さないといけないね」と、動いてくれたのです。

この話は、2006年のフォーミュラ・ニッポン最終戦の予選終了後の、オフィシャルが全員集まった夕食会の席でサーキットの方から披露されました。

その席で、「お客様にプログラムを譲ってあげたオフィシャルさん、もう一度お渡ししますから名乗り出てください」と、言っていました。

20数年オフィシャルとして、鈴鹿に通い続け、一度も辞めようとは思ったことがないのも鈴鹿サーキットが、オフィシャルを大切にしてくれるからだな、と改めて感じ、いわば身内であるオフィシャルにでさえ、こんな心くばりをしてくれる鈴鹿がお金を払って、遠路、観戦にきてくださるお客様を、大切に考えないはずがないと思い、書き込ませていただきました。


このレースで、お客様が、選手やチームへの応援の横断幕にまじって20年続けてF1を開催した鈴鹿への感謝の横断幕を、たくさん掲げてくださったことは鈴鹿の、レースに関わる姿勢を、お客様が認めてくださっている証以外のなにものでもなく私どもオフィシャルにとっても、たいへんうれしいことでした。

 
  お読みいただいたかた、長くなってしまい申し訳ありませんでした。

泣いた。