兎も角

京極でよく出てきたこの言葉ですが,由来は何だろうと思ってました.というのも,「兎も角」という言葉からは,「あり得ない」とかっていうような意味しか想像できないので,実際に「ともかく」を使うときに意味することの印象を,その漢字からは受けないからです.

で,調べてみると,なんとただの当て字らしい.これにはがっかり.そもそも夏目漱石が多用したために広まったそうです.

「兎も角」や「兎にも角にも」は,「とかく」に当てた「兎角」から派生したようで,この漢字自体には,その言葉が意味するものとの繋がりは皆無だそうです.実際に皆無だと思います.ただ,一応由来はあるようで,それは仏教の「兎角亀毛」という言葉からもらった漢字のようです.この言葉はその名の通り,「兎に角なんかねぇし亀に毛はえたりしねぇ」とかってことで,要は「実際にはあり得ないこと」を意味する言葉だとか.なるほど,それは最初に「兎も角」を見た印象そのままなので納得できる.兎角亀毛は述異記(じゅついき)という紀元5世紀に中国で書かれた,神話の類を集めた本に出てくるそうです.

なんかすごいおしゃれだと思ったんだけど,結構いい加減な由来だったわけで.゜д゜)鬱死・・・